i Cubed Systems Engineering blog

株式会社アイキューブドシステムズの製品開発メンバーが、日頃のCLOMO開発の様子などを紹介します。

Kaigi on Rails 2023 に参加してブース出展をした思い出と反省

こんにちは、サーバーサイドエンジニアの @YusukeIwaki です。 個人開発活動の延長で登壇しつつ、株式会社アイキューブドシステムズの会社として、Kaigi on Rails 2023 にゴールドスポンサーとして協賛し、現地でMDM1 体験ブースを出し、2日間盛り上げさせていただきました。

エンジニアの登壇については、 個人ブログで何かを書いているので、そちらに任せるとして、この記事では会社としてKaigi on Rails 2023 にどのような思いで参加して、どのような取り組みをおこなってきたかを中心に共有できればと思います。

エンジニアが主体でブース出展することを決めた

そもそも協賛するだけではなく、なぜブース出展をしたいと思ったか、から書いていきます。

表向きの理由は"人材採用"

我々の会社は、実は10年以上もRails一筋でMDMサーバーを開発し続けています。しかしながら、あまりそこを採用観点で有利にはアピールできていません。

10年以上もRailsを使っていることは、現実的にはいわゆる「技術的な負債」も多くありますので、イケイケなベンチャー企業でサービスを作っていくのとは根本的に異なることをやらないといけません。分かる人にはわかると思いますが、そんな事情はほぼほぼ採用関係者には伝わりません。

Kaigi on Railsのように、Railsにゆかりのあるエンジニアだけが全国から集まるカンファレンスは、我々のような複雑で深みのあるサービスを知ってもらうには格好の場で、そこでプレゼンスを向上することができれば、人材採用観点では確実にプラスになります。

また、個人的に2年前、去年、とKaigi on Railsに参加して、志の高いプログラミングスクールの卒業生・卒業予定の方々も多く参加されていることも事前情報としては知っていました。この層の方々にはぜひうちの会社を知ってもらいたい、そんな思いでブースを出そうと決めたのでした。

・・・ただ、これは実は上司を説得するための理由です(笑)

真の理由は"お祭り作り"

Kaigi on Railsは今年で3年目で、東京での現地開催は今年が初めて。RubyKaigiなどと比較するとまだ歴史は浅く、「Kaigi on Railsといえばコレ」のような"型"がまだない、言い換えると自分たちで"型"を作り上げていくことができる貴重なフェーズにあるカンファレンスでした。

昨年のKaigi on Rails 2022にオンラインブースに参加していた際に感じた雰囲気として、なんとなく不完全燃焼感が漂っており、ここは来年2023現地開催すると絶対楽しいことができるぞ、という謎の確信を持っていました(笑)

また、アイキューブドシステムズは福岡に本社のある会社のため、エンジニアメンバーの多くは福岡に住んでいます。そのため、東京開催のカンファレンスでお祭りを作る側になる、ということはそれだけで(若手エンジニアにとっては特に)貴重な経験になります。

書き出すと次々溢れ出す思いが止まらないくらい、とにかくKaigi on Rails 2023を、エンジニアである我々が盛り上げないといけないという使命感があり、ブースを出すことにしたのでした。

このように直感半分で行動しちゃった面もありますが、結果的に大きくは外れてなかったと思います。

基本的な準備

弊社の開発メンバーがこれまでブースを出展した経験はほとんどなく、社内にノウハウはありませんでした。RubyKaigiやDroidKaigiに参加したメンバーで集まって「何があれば盛り上がりそうか」「何が不可欠か」など持ち寄るところからのスタートでした。

  • お菓子で釣りたくないよね
    • でも製品説明ばっかりやってて楽しいブースってあった?
  • Tシャツとかノベルティを充実させたいよね
    • でもTシャツもらったの、着る? 置いてるだけで着てなくない?

などなど、右往左往するところから始まりましたが、最終的には非常にオーソドックスなところに着地し、下記のものを用意してブース出展に臨みました。

  • 来訪者に配るもの
    • チラシ
    • シール
    • ノベルティ3点(ケース、水筒、モバイルバッテリー)
  • ブースのデザインや印象づけに必要なもの
    • スタッフが着るポロシャツ
    • ブースの背景の幕
    • テーブルクロス

お祭りアイテム: フラッシュ暗算アプリ

ブースを出展しても、ノベルティを並べて淡々とCLOMO MDMの製品説明をするのでは、お祭りとして盛り上がるはずはありません。盛り上げるための"必殺アイテム"を用意する必要があります。

とはいえ、初めてのブース出展ということもあってそこに大量の予算💰を投じることは難しかったので、自分たちで"必殺アイテム"を作ることにしました。

MDMの機能性(遠隔インストール、遠隔設定、専用端末化など)がほどほどにアピールできて、なんか人が寄ってくるもの、・・・そう、 クイズ です。

ブース企画のメンバーからは既成のクイズアプリを使う提案が出てきていたものの、これではメンバーがお祭りを作る感触に乏しいと感じ、却下。自分たちの手でクイズのアプリを作ることにしました。

たまたま新人教育目的でフラッシュ暗算のアプリを作っていたものがあったので、それを魔改造してMDMの機能とアピールができる機能性を持たせることにしました。

改造前 改造後
答えの入力 キーボードで入力 音声入力できるようにした。(ブースの前で誰かが答えを叫んでいたら、別の誰かが気になって寄ってくるだろう作戦w)
次の問題へ進む操作 ボタンで「次に進む」「もう一度トライ」いずれかを選択 自動で1回目は再トライ、2回目は次の問題に遷移するようにした(デジタルサイネージ・専用端末っぽさを醸し出すため)
設定値の変更 設定画面でポチポチ Managed Configuration に対応してMDMから設定値を書き換えられるようにした(デバイス無操作で設定値を書き換えることができる機能性のデモのため)

若手エンジニアの勉強目的でもちょうど良く一石二鳥・・・・と私は思っていたものの、若手にとっては少し難しかったのか進捗が思わしくなく、本番の2週間前に私が突貫で仕上げることとなりました。ここはお祭りを自らの手で作っている感をみんなが得るためにも、もっと計画的に作って仕上げるべきだったと反省しています。

とはいえで、全然想像もしていなかったこととして、フラッシュ暗算(そろばん)が得意な方が複数名いらっしゃって、3桁の足し算をサクサクと正解されている姿は本当にカッコよかった。めちゃくちゃ刺激になりました。

ブースで説明する内容は、基本アドリブで

初めてのブース出展なので、基本的な説明シナリオを用意しよう、という動きも当初はありました。ただ、あえて最後まで確定させずに当日を迎えました。

エンジニア相手のブースの説明は営業活動とは異なり、多少たどたどしくても説明が下手でも、それをフォローする雰囲気がそこにあれば逆にチームワークあるなーと感じ取ってもらてプラスになります。

また、ブース来訪者が何を説明したら楽しむか感じ取り、臨機応変に説明内容を切り替えるという能力も、普段の開発ではほとんど使わないので、いい機会になると考えました。

・・・というのを本当に説明なく本番迎えたので、私以外のブースメンバーにとってはただただ不安で自信を失うだけになってしまったかもしれません...。せめて「アドリブで行くよ!頑張ろう!」くらいの宣言はしておくべきでした。反省。

ただ、アドリブである程度いくという方針自体はそんなに間違っていなかったかなと思います。

さあ、あとは楽しむぞ!

準備は頑張ったので、あとはKaigi on Railsの現地で、参加者の皆さまと一緒に楽しみ、場を盛り上げるのみです。

1日目には(福岡には無い)成城石井のデザートを、2日目にはローソンのフルーツをみんなで食べたりもしながら、協力してやりきりました。

正直なところ、「フラッシュ暗算、思ったより地味だったな・・・」、というのが最大の反省としてあります(苦笑)

ただ、ブースを訪れてくれた方々にMDMの世界を知ってもらったり、我々がRailsを使っている理由を説明する側としても再認識するなど、お互いにとって"地味な刺激"にはなったように感じています。

みんなありがとう、また来年!

今回、初めてのブース出展としては、場を盛り上げる一員として頑張れたとブース企画メンバー全員が感じでいるでしょうし、今回の取り組みは本当に成功に終わりました。

また来年もぜひ機会があればKaigi on Rails 2024で出展をして場を盛り上げる役に立ちたいと考えています。

Kaigi on Rails 2023の運営の皆さま・参加された皆さまには本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。また来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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私たちは、Ruby on Railsを活用しながら、CLOMO MDMの製品開発を通じて共に成長していける仲間を募集しています。

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www.i3-systems.com


  1. Mobile Device Management(モバイルデバイス管理)の略です。株式会社アイキューブドシステムズは、CLOMO MDMというMDMのサービスを提供しています。