i Cubed Systems Engineering blog

株式会社アイキューブドシステムズの製品開発メンバーが、日頃のCLOMO開発の様子などを紹介します。

転職したらリモートワーカーだった件

2020年7月現在、アイキューブドシステムズでは全社員が原則リモートワークをしています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する当社の対応状況および方針について

社会全体がCOVID-19への対応を求められている中で、最近弊社へジョインした2人のエンジニアはどのようなことを考えながら業務に取り組んでいるのか紹介します。

case.1 サーバーサイドエンジニア

自己紹介

CLOMOのサーバーサイド開発を担当しているM-Yamashita01です。4月に組み込み系のソフトウェア開発企業から転職し、Ruby on Railsアプリケーションの機能追加や改善対応を進めています。

ちなみに私は熊本県在住で、私の入社により福岡オフィスと社員の自宅間の最高距離を更新しました!

リモートワークでのコミュニケーション

4月1日入社で4月7日から原則リモートワークが始まったため、通勤は入社後の3日間のみ、4日目以降はリモートワークという波乱万丈な形で新しい仕事が始まりました。

3日間しか通勤していないので、誰がどんな人なのか、どんな雰囲気なのか分かりません。けれどもこの不安は、オンボーディングやWeb会議、チャットでのtimesチャンネルなどにより解消されていきました。

会社のチャットでは「1尋ねたら10返ってくる」のが日常で、真面目な議論だけではなくスタンプや冗談を織り交ぜながら問題を一緒に解決していただいたり、凝ったバーチャル背景やSnap Cameraを使った定例会議や突発的なペアプロをしたり、メンバーがtimesチャンネルでいろんなことを呟いたり反応したりと例をあげたらキリがありません。

(※ 2020/7/14時点で、弊社ではみなし残業20h、コアタイム無しのフレックスタイム制度を採用しています。みなし残業20hを超えて勤務するには残業申請が必要で、特別な事情がない限りは超過しないように工夫(?)をしています。勤務体系の詳細は求人ページに掲載しています。)

リモートワークでのコミュニケーションでは、以下2点が重要であることに気付きました。

  • テキストベースの質問や相談では状況を正確かつシンプルに伝える
  • リアクションやスタンプを積極的に使う

リモートワークでは、テキストベースのやりとりが会社に通勤していた頃よりも圧倒的に多くなります。そのため、会社にいたときにはある程度伝えなくても理解できていたこちらの状況を、正確に伝える必要があります。

この伝え方には「何をしてどうなったか、何を試したか」はもちろんのこと、一目でわかるようなシンプルさが大切だと感じました。

また、やりとり時にはスタンプやリアクションも欠かせません。文章だけだと、本人にその気がなくても無機質になりがちです。

リアクション(!や〇〇ですねーなど)で文章を柔らかくしたり、会話の「間」(うーん、、、やあー、など)を入れてチャットでは伝えづらい自分の状況を表したりすることで、スムーズに伝わりやすくなります。加えてスタンプを使うことで、相手のメッセージに共感したり、驚いたりすることを気軽に表現できます。

この点に注意することで、よりよいコミュニケーションができ上がっていくと考えています。

施策の活用

弊社では、リモートワーク開始後にリモートワーク用の施策が導入されました。

  • 読みたい本があれば、Amazonで購入し自宅まで配送
  • 会社のディスプレイや椅子を自宅まで配送
  • 自宅のネット環境が不十分な場合には、モバイルルータの貸与
  • その他、リモートワークでの作業効率化で欠かせない物品は経費で購入

など、自宅での作業を効率化するためならいろいろやってもらえます。

なお椅子の貸し出しは、メンバーの声により実現しました。

この施策はすごく助かりました。

私の自宅には椅子や通信回線はあるのですが、快適とは言えない椅子、通信環境が不安定という問題点がありました。どちらもリモートワークをするにあたり重要なポイントです。

加えて、弊社の本社は福岡にあり、私は熊本在住です。もし自宅までの配送がなかったら貸し出しのために片道約2時間を費やす必要がありました。リモートワーク用の施策のおかげで、快適な作業環境を手に入れることができました。また読みたい本もあったので、こちらも配送してもらいました。

ちなみに会社で使っている椅子はOKAMURAのコンテッサ セコンダという高級オフィスチェアであり、一般家庭ではなかなか手が出せない椅子なのです。この椅子を自宅まで配送してもらえるというありがたみをすごく感じました。

自宅で作業する以上、効率的な作業や成長のための投資は不可欠なので、今後もしも困ったことがあれば、積極的に声を上げて施策に繋げていきたいと思っています。

リモートワークで大変なところ

良かったところがある一方、大変なところもあります。

会社に行くことによって、以下のような良い点があると私は思っています。

  • 議論や雑談をしやすいこと
  • 顔を合わせて作業できること
  • コーディングの過程や操作を盗めること

リモートワークではこれらの点がほとんどなくなってしまうので、会社に行く時と比べて人間関係の構築や自分の成長スピードがどうしても遅くなります。

少しでもこれらを防ぐために、私はスタンプをよく使ったり、少し考えて分からなければ積極的に質問したりするようにしています。

case.2 モバイルアプリエンジニア

自己紹介

5月に入社した t-yusaku です。CLOMO MDM for Androidの機能追加・改善を目的とした開発を主に担当しています。

好きなバーチャル背景は、スタジオジブリの壁紙です。

環境構築とオンボーディング

作業環境

私の場合、初日からリモートワークになることが通達されていたため、事前に作業環境を準備する余裕がありました。また、もともと自宅のパソコン環境を整えるのが好きだったということもあり、作業環境を用意すること自体に大きな苦労はありませんでした。

作業環境でこだわったのは机の広さで、天板が120x70cm以上かつ組み立て時に高さ調節ができるものを探していました。最終的にたどり着いたのがIKEAのBEKANTで、標準的なモニターを2枚配置できる横幅はもちろんですが、手前にノートPC + 外付けキーボードを置いて作業できる奥行きがあることがポイントです。

ただ、こういった作業環境整備を入社前に自費でほとんど揃えてしまっていたので、私は先述の社内制度をあまり活用できませんでした・・・ 😂

オンボーディング

今までにリモートワークを経験したことがなかったこともあり、リモートで始まったオンボーディングに最初は戸惑いしかありませんでした。

開発環境のセットアップやオリエンテーションの日々が続き、自宅にいるだけで何もやっていないという感覚から妙な焦りや不安を感じていました。

しかし、上司とコミュニケーションを取っていく中で、現状のスピード感や今後どんなことをやっていきたいかといったことについて共有できたことで、こういった不安は徐々に解消されていきました。

また、採用面接時にお会いした数名以外との面識がないため、リモートでのやりとりに緊張を感じていたのですが、自己紹介プレゼンを行ったりZoomランチに参加したりして社内の雰囲気を少し感じられたことで、徐々にリラックスして作業ができるようになりました。

EOLイベントでチームを感じた

先日、CLOMOでサポートが終了する(EOL)機能のソースコードをエンジニア全員で削除しよう!という社内イベントが2日間を通して実施されました。

EOL対象の機能ごとにチームを組んで作業し、最後にチーム毎の成果発表を行いました。初日からのリモートワークで不安を感じることが多かった中、チームとして働いていることを強く実感できた2日間でした。

また、普段担当しているものとは異なるプロダクトで、新しい開発環境をセットアップしながらの作業だったということもあり、今まで知らなかったことを数多く学べる楽しさもありました。

リモートワークで大事だと思っていること

現在、入社して3か月目となりますが、リモートワークで大事だと思ったことを2つ挙げようと思います。

テキストコミュニケーションにおいて、お互いを知ること

フルリモートで入社して人間関係をゼロから築く上で、テキストベースのコミュニケーションは不可欠ですが、特に、お互いを知ろうとすることが重要だと考えています。

性格や趣味嗜好、雰囲気といった実社会で行動を共にしていれば自然と伝わるようなパーソナリティが、文章やZoom越しの映像だけでは伝わりにくいということがあるからです。

業務連絡のみを目的としていればそれでも構いませんが、人間関係の構築を目的とした場合、お互いのパーソナリティを知ることは私の中で重要な要素の1つです。

Case.1で紹介がありましたが、弊社で使用しているTeamsには個人が自由に使うための「times_{name}」チャネル(分報チャネル)が存在していて、趣味に関するトピックから技術的な悩みごとまでさまざまな内容が投稿されています。数年前に、こちらの記事を参考に取り入れられたそうです。業務連絡以外のコミュニケーションを取るのが難しい中で、お互いを知るきっかけ作りになるため活用しています。

仕事と私生活の切り替え

ポモドーロ・テクニックに代表されるような、仕事に集中するためのTipsは広く知られていていますが、自宅で仕事に集中できる環境をつくるためのそれはまだあまり知られていないように感じています。

仕事に集中できる環境を得ることは、リモートワークにおいてとくに重要な課題です。

リモートワーク(ここでは自宅での仕事に限定します)では、自宅という空間で仕事の時間と私生活の時間が混在することになります。いくら作業しやすい環境を整えても、私生活との切り替えがうまくいかなければ作業に集中できません。人それぞれ状況は違えど、何かしらの問題や課題を抱えている人も多いのではないでしょうか。

私の場合は自宅の間取りが1Kなので、仕事と私生活の空間が完全に一体化しているという問題があります。そこで、調光・調色ができるシーリングライトを使って、仕事中は白色で明るく、私生活でリラックスしたいときは橙色で暗くすることによって視覚的にメリハリがつくようにしています。

まとめ

本記事では、リモートワークをベースとした働き方をしていく中で入社した2人のエンジニアの体験を紹介しました。

実はこの記事はもともと2人で別々に執筆していたのですが、以下のような重要なポイントが2人で共通しており、合作として1つの記事で公開することにしたという経緯があります。

円滑なコミュニケーションを取るための工夫

  • timesチャネルの活用
  • 絵文字やスタンプなどを活用した感情表現

働き方の変化に対する社内の取り組み

  • リモートワーク関連用品の経費購入・貸与
  • フレックスタイム制度による柔軟な働き方

全社員が原則リモートワークとなってから4ヶ月目となりますが、試行錯誤の日々が続いています。

今後もリモートワークで新しいことを試して経験し、気付き、振り返りを続けていきます。